Archive for the ‘私たちの思うこと’ Category

思い出を刻む 生活道具

金曜日, 3月 7th, 2014

修理

思い出に残る個性はそのままに、気になるところはきちんと直す。

長く使っていると、どうしてもできてしまうキズやシミも思い出になるのが木の生活道具の良いところではないでしょうか。
そして、気になるキズやシミを直せるのも木の生活道具ならではの魅力です。

コサイン製品の多くは、オイル塗装という仕上げになっています。オイルで仕上げた無垢の木の家具は、日常的なお手入れ以外に、定期的なメンテナンスをすることで、美しいつやを持続させ、自分だけの表情をもった生活道具に育て上げることができますし、自分では直せないダメージはコサインの工房できちんと直して、長く一緒に暮らしていけるサポートをしています。

人工的は素材とは違い、手がかかるかもしれません。でも、だからこそ愛着がわくのだと思います。どうぞ木と会話をするように、長く一緒に暮らしてください。

長く使えるデザイン

金曜日, 2月 21st, 2014

長く使える生活道具を作るには、
素材である木と、その木を生かした構造と、
そして長く使えるデザインが重要だと思います。

コサインの代名詞でもある ドレスラック は、
発売後20年経ちましたが、今でも一番愛されるロングセラー製品です。

最近では似たような形で安価な製品も数多く見かけますが、
やっぱりコサインのドレスラック!と言ってリピートしてくださる方もいらっしゃって
誇らしい気持ちで製品づくりに努めています。
でも、自分たちで言うのもおかしいのですが、
こんなにシンプルで何気ない製品が、なぜ?と思うこともあります。

自分でも使ってみてわかるのですが、寝室でもリビングでもその場によく馴染み、
手に触れた時や視界に入った時に温かみが感じられて、
暮らしの中で気持ちよく使える製品だなと感じています。

飽きのこない佇まいと使いやすさを兼ね備えた
長く使えるデザインなんだと思います。

旧ドレスラック   DR_ルンバ
before:1993年 発売当時           after:2014年 現在

そのドレスラックも、20年の間に少しずつ仕様を見直してきました。
上の写真はbeforeとafterですが、少しづつ製品として整ってきたように思います。

パッと見て一番の変化は下のバーの位置でしょうか。
発売当時はコートが引きずってしまうくらい高い位置にありましたね。
今はロボット型掃除機が行き来でき、コートもスッと掛けられる高さです。
脚もとのストッパーも合皮から本革に変わりました。
その他、見えづらい部分の改良も重ねて今に至っています。
これからも、ドレスラックに続くような
長く愛される製品を作っていきたいと思います。

 

 

使い心地が良い形

金曜日, 2月 7th, 2014

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気に入って買ったモノが、実際に使ってみると微妙に使いづらくて
結局は使わなくなってしまった経験は誰もが持っているはず。

木の道具は、素材の木そのものに心地良さを感じて
生活の中に取り入れる方が多いと思います。
私たちはその木の心地良さを生かしながら、気持ちよく使い続けていただくために
使い心地の良い形を追求しています。

 

見た目にも愛らしいピーナッツスツールは、
お尻に当たるウズウズが気持ち良かったり、滑り止めになったり。

腰掛けたときお尻にフィットする滑らかな曲線の座面を持つマインスツールは
手に触れる座面裏も気持ち良いカーブに。

手に持ったり踵にへらを入れたときに、滑らかなフォルムがフィットする靴べら。

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洋服を掛けたり移動するとき触れると、緩い曲面が手にも目にも柔らかいドレスラック。

天板下からスムーズに顔を出して、滑らかに立ち上がるリムが安心感を与える
リンクテーブルのワゴン。

使って触れて感じる部分のディテールまで心地良くを考えています。

適材適所

金曜日, 1月 24th, 2014

800×350_2

古い木造建築にまつわる話を聞くと、その木の使い方には驚かされます。

いま普通の民家を建てるとき、大工さんは製材された木を材木屋さんに注文して、
柱や梁や天井用にと目的に合わせて買ってきます。
しかし昔は棟梁が自ら山に行って「この木は柱に」「この木は梁に」と
使い道を決めて山で大雑把に製材して運んできていました。
大きな建物をつくるには大量の木材が必要ですが、
そうした材料を買うときには山の木を丸ごと買うことを勧めているのです。
その訳は次のような関係があります。

木は自分の育った環境の影響を大きく受けています。
それがその木の癖となって、材木になった後でも出てくるのです。

日当たりのいい南側には枝がたくさん出て葉を茂らせ、
北側の枝には日が当たりませんので、枝の数も少ないです。
柱や板にすると枝は節となって残ります。
ですから一本の木から柱をつくっても日当たりのいい南側には節が多く、
北側には節が少なくなります。
材木を扱う大工さんたちは、日を受けて育ったほうを「日表」、
日の当たらないほうを「日裏」と呼んで区別し、使い方に工夫を凝らします。

古い木造建築物の柱を見ると、南側の柱には節が多くあるそうです。
山の南斜面にある木は建物の南側に、北のものは北に。
木が生えていたときと同じ方向に使っています。
「木は育ったままの方向で建物にすれば、建物は長持ちする」という事だそうです。

私たちのものづくりでは、1本の木から製品を作り上げるようなことはできませんが、
板材を使うときに気を付けていることがあります。

広い面積の天板や座面を作る時、
一枚板では幅が狭くて作れませんので、
何枚か幅の狭い板を接ぎ合わせて大きな板材にします。
同じ板材もしくは違う板材同士を接ぎ合わせますので、
天板の木の表情が違和感無いよう何枚もの板材を組み合わせていきます。

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基本は、木表と木裏を交互に組み合わせることで
大きな面積でも反りづらくなりますので、
木目と木の性質を見極めながら板接ぎをしていきます。
ここは職人の経験とセンスが欠かせない製品のはじまりの部分です。

木を知ること -メープルについて・木材編-

金曜日, 1月 10th, 2014

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2014年最初の‘私たちの思うこと’です。
今年もスタッフ一同、旭川のこと、木のこと、
工房でのモノづくりのことなどなど、思いのままにお伝えしていきたいと思います。
今年もコサインをどうぞよろしくお願いいたします!

今回は、ハードメープル材が
何故?私たちのものづくりに欠かせないのか..についてまとめてみます。

私たちが主材として使っているのは、北米産のハードメープルという事は
前回のブログでお伝えしました。

木材としてのメープルは大きく分けると、ハードメープルとソフトメープルに分けられ、
ソフトメープルはハードメープルに比べ平均として約25%軟らかいとされています。
ハードメープルは、材質が硬く粘りがあり衝撃に強いので、
ダンスホールのフロア、ボウリング場のアプローチやピンなどに使われることでも知られています。

北米では地元にハードメープルが豊富にあるので、
古くから生活道具や建具に好まれて使われてきました。

 

白い木肌 から独特の飴色に変化していく美しさ、

緻密な木理に見られる絹糸のような光沢は、清潔感と透明感にあふれ、

ピアノの枠組材やバイオリンの背板などとしても 好まれています。

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私たちのものづくりにとっても、清潔感あふれる木肌と研磨したときのツヤ感が、

シンプルなデザインに似合い製品を引き立ててくれます。

また、硬い材質が製品のエッジをスッキリと際立たせてくれて、

コサイン製品の特徴になっているように思います。

 

もちろん、トロっとした飴色になるまで

長く使っていただけるための耐久性も十分です。

木を知ること -メープルについて-

金曜日, 12月 27th, 2013

メープル

私たちの製品は「メープル」をメインに作っています。
毎日、板材や製品になったメープルは見ているのですが、
今回は、メープルの樹についてじっくりと調べてみたいと思います。

 
メープルはカエデ科カエデ属の落葉広葉樹です。
日本では楓の仲間になり、この樹の仲間は、
日本では百種類以上、世界中では2~3百種類!もあるそうです。

日本でお馴染みの楓は、赤ちゃんの手のような葉っぱを持つイロハモミジでしょうか。
秋の紅葉の中でも、ひときわ鮮やかな紅色で季節を楽しませてくれます。

ただ、日本で木材として用いることの出来るものは少なく、
イタヤカエデはその一つです。
樹高15~20m、直径50~60㎝にもなる木で、東北や北海道で良材が取れます。
こちらは、上の写真のように秋には黄葉で楽しませてくれます。

 
一方、私たちが使っているのは北米産のハードメープルです。
カナダの国旗に葉っぱがデザインされていますね。
こちらの樹高は30~40m、直径1mにもなる大木です。

カナダ東部~アメリカ北東部にかけての五大湖周辺に広く分布していますので、
北海道とほぼ緯度が近い地域から輸入していることになります。
計画的な管理の元で良質な材の供給が安定している、
北米産のハードメープルを選んでいます。

 
ハードメープルに分類される樹種では、シュガーメープルやブラックメープルが主です。
シュガーメープルは名前の通りメープルシロップが採れる樹です。

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ちなみに、昔のカナダでは木の表面に傷を付けて、そこにバケツを引っ掛けて
樹液(メープルウォーター)を採取していたそうです。
それを煮詰めてメープルシロップを作っていたんですね。
現在は採取技術が改良され、チューブを用いて樹液を採取しているそうです。

メープルの魅力でもある白い木肌をそのまま生かすため、
メープルシロップの原料となる樹液でシミにならないよう、
樹の活動が止まる真冬に伐採を行います。

-30℃の頃が伐採時期だそうです。
ちょうど今頃、伐採作業が行われているかもしれません。さ・寒いッ!
樹にも、そして作業されている方にも感謝です!

 
次回は、ハードメープルが木材になった時の特徴をまとめてみます。

木を使いきる

金曜日, 12月 13th, 2013

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私たちが製品づくりに使っている材料は、森で100年もかけて育ってきた大木です。
こう書き始めてみると、改めて背筋が伸びます。
私たちは創業当時から、使うからには最後まで木を使いきりたいと
取り組んでいます。

 
例えば、製材された材料から150㎝の長さのドレスラックの脚を木取ると、
30㎝くらいの短い材料が余ります。
この短材を、昔から挽物技術が盛んな神奈川県の小田原に運び、
挽物職人さんが一つひとつ「cosine TOY」のおもちゃにしています。

ドレスラックの脚の長さや、丸棒の長さを揃える時にカットして出る
いろんな形の木っ端は、大きなパレットに集めておきます。
たまったら袋に詰めて「こっぱっぱ」として製品によみがえります。
お店のイベントや幼稚園の保育などで、
子どもたちが自由自在にオブジェを作って、またまたよみがえります。

製材の幅サイズを揃える時にカットする耳(皮や皮に近い部分)は
社員休憩室の薪ストーブの燃料になっています。
ちょうど11月の中旬頃から、休憩室をあっためてくれています。

そして、さらに!
機械で木を削るときに出る木屑は大きな集塵機に溜ります。
この木屑も牛の寝床用に運んでいってもらいます。
敷き藁代わりの木屑は、堆肥になって土に還されます。

 
自然素材の木は、形を変えてもそれぞれに役目をはたしてくれます。
ぜんぶ生かせて、捨てるところがほとんどないのが
木のすごいところです。

 

-木の魅力- 自然なものに囲まれる安心感

金曜日, 11月 22nd, 2013

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コサイン本店で長くお取扱いしている
下川町・フプの森のエッセンシャルオイルは、
部屋にいながらトドマツの香りが一瞬のうちに森林浴をさせてくれます。
この香りの正体は「フィトンチッド」と呼ばれています。
調べてみると、意外にもこのフィトンチッドの語源は
フィトン(植物が)チッド(殺す)だそうです。

少々物騒なネーミングですが、樹木が発散する揮発性物質のことで、
有害な微生物(菌や細菌)や昆虫から身を守るために
植物自身がつくりあげてきたと言われています。
その主な成分はテルペン類と呼ばれる有機化合物です。
無垢の木材は樹種ごとに特有の香りを作り出しています。
実際、それぞれの材料を加工していると香りの違いを感じます。
香り成分のうちもっとも多く含まれるのが、このテルペン類なんです。

このかすかに漂い続ける香りは、
ストレスや不安をやわらげる心理的作用のほか、
気道の働きを良くする効果や、血圧を下げる効果なども
科学的に認められています。

また、木の香り成分には、アレルギーの原因となる
ダニやカビの繁殖を抑える働きもあります。
心地良い木の香りは、気分をリフレッシュさせるだけでなく、
清潔で快適な室内環境を維持するためにも大いに役立っています。
私たちは、日々の暮らしの中に、
身近な自然である木の家具を取り入れるだけで、
リラックス効果を感じることができるはずです。

-木の魅力- 時間が経つと変化していく愉しみ

金曜日, 11月 8th, 2013

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経年変化による着色の原因は、何と!カテキンなんだそうです。
カテキンと言えば日本茶の渋味成分としてよく聞く名前ですね。
実はこれ、フラボノイドの一種で茶の木以外の植物にも含まれている成分です。
そしてこのカテキンが空気に触れ酸化することによりタンニンに変化していきます。
タンニンといえば、湯飲みに付く茶渋の成分。
そうか、あの茶色い渋が着色の原因だったんですね!
 
私たちに馴染み深いメープル、ウォルナット、サクラは
相対的にカテキンの含有量が多めで、色の変化を起こし易いのだそうです。
この色の変化は、必ずしも直射日光によるものではなく、
直射日光の当たらない場所でも
10日、1ヶ月といった短い時間で変化が見られます。

 
この経年変化でやっかいなのは、物を置いた部分は白いままで
出ている部分の色の変化が大きく、ヤケたようになることです。
このまま、まだらのテーブルになってしまうのかしら..と
一瞬不安になりますが、ご心配はいりません。(おススメはしませんが)
最終的には全部同じ色になるんです。
 
カテキンは材の中にほぼ均一に分布しているので、
全部のカテキンが反応し終われば、材はどこも同じ色になります。
また、色の変化は表面の0.2㎜の深さだけなんだそうです。
自然はおもしろいです。

 
部屋に置いたときには、よそゆきの表情だった木の家具が
時と共に深みを増し部屋に馴染んでいきます。
そんな育てていくような感じがあって、木の家具っておもしろいんですね♪

-木の魅力- 温かみがある

木曜日, 10月 24th, 2013

温かい2

秋も一気に深まり、旭川の最低気温は連日ひと桁になってきました。
例年より1ヶ月も早すぎる初雪も降り、気持ちは冬の準備に急いています。
 

北海道の冬、外に出て金属を素手で触りくっついて焦った経験は
道産子だったら誰しもあると思います。
これは、金属は熱を伝えやすいので、気温と一緒に0度以下に冷えてしまい
金属の表面にある霜や手の湿り気が一瞬のうちに氷となって、
これが接着剤の働きをするためです。

木は、氷点下の外気の中でもそれほど冷たく感じません。
木は金属と逆で熱を伝えにくいので、気温と一緒に冷えることがありません。
また、触っても手の熱が伝わりづらいので手が冷えにくいのです。
夏は逆なのでひんやり冷たく感じるんですね。

 
karamatu木が熱を伝えにくい理由は、木に多く含まれている空気にあります。
空気は熱を伝えにくいのです。木材の木口面を顕微鏡で見てみると、右の写真のように穴だらけなことがわかります。
そこに空気が入っています。
 
この穴はストローのような構造をしていて、水を汲み上げる働きをしています。
その水は葉に届き光合成に使われます。
 

触れて温かく、目にもやさしいぬくもりある素材の木が暮らしの中にあると
心も体も快適に暮らせることが実感できます。